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トランジスタ技術SPECIAL for フレッシャーズ徹底図解 変復調のしくみやBluetooth/ZigBee/無線LANのあらましTRSP No.113 ワイヤレス・データ通信の基礎と応用
電波を使ったワイヤレス・データ通信には,免許が不要などのメリットがある微弱無線,小電力無線が広く一般に使われています.また,それに関連したスペクトラム拡散技術などが身の回りで当たり前に使われるようになりました.特集では,最初にこれらの電波を使用した通信を行ううえで必要な基礎知識を詳細に解説し,後半では無線機器の製作実験や通信用ソフトウェアの考え方などの実用的な知識も解説しています.ワイヤレス・データ通信に興味を持つ方や実際にシステムを作ろうとしている方には有用な知識が満載です.無線LAN,Bluetooth,Zigbeeなどの規格と特徴,また技術基準適合証明の取得の方法についても紹介しています.
目次
◆基礎編 第1部 無線通信の基礎 第1章 配線に縛られない解放感を求めて ワイヤレス・データ通信を取り巻く環境 1-1 ワイヤレス通信と無線 電波を使う方式が主流 1-2 無線通信のメリット 自由な場所で特定の相手に情報伝達できる 1-3 無線通信のデメリット 電波の利用にはさまざまな特性を理解しておく必要がある 1-4 電波の利用には法律を守る必要がある 電波法の知識は必須,電波利用にはさまざまなルールがある 1-5 無線局には免許のいるものといらないものがある 本書でとりあげる微弱無線局と小電力無線局には免許が不要 第2章 電波強度・伝送の安定性などに影響を与える要因を探る 電波の特性を確認する 2-1 電波の特性を知る 微弱無線や小電力無線では電波環境の影響を受けやすく,受信機の能力がポイントとなる 2-2 家の中で電波強度を測ってみる 無線LANを例に電波環境を実験・検証する 第3章 1と0の信号を電波に乗せる ディジタル変復調の実験 3-1 代表的な変調方式 アナログ変調とディジタル変調の種類と特徴 3-2 最も簡単なディジタル変調を考えてみる ASK微弱無線機を作って実験を行う 3-3 微弱無線の規格を満たすASK送信機を作る 微弱無線の規格を満たすには工夫がいる 3-4 製作した送信機とペアになるASK受信機を作る 微弱無線の受信機にも少し工夫がいる 3-5 送信機と受信機の内部信号を見る 製作した微弱無線機の各部の信号スペクトラムとレベルを実験して確認 第4章 空間を伝わってきた微弱信号から確実に信号を再生する ディジタル変調信号からデータを取り出す 4-1 雑音が加わっている信号でもデータを再生できる 受信信号波形を詳しく見る 4-2 雑音の中からシリアル・データを取り出すには 模擬信号を作って実験・検討する 4-3 受信信号から送信データ波形を再生する 波形整形回路と2値化回路の設計事例 4-4 2値化回路の問題点と対策 送信信号再生の精度を上げるための工夫 第2部 無線規格を知ろう 第1章 身近でたくさん使われている無線システムを理解しておこう 微弱無線局と小電力無線局 1-1 微弱無線局のメリットとデメリット 電波の強さだけが制限されているのが特徴だが,詳しく調べてみよう 1-2 微弱無線局に影響を与えるノイズ 微弱無線はノイズ環境の影響を受けるので,ノイズについてよく理解しておこう 1-3 遠距離まで安定に通信できる小電力無線局 微弱無線よりも安定して通信できるが,法的に詳細な規定がある.技術基準適合証明が必要 1-4 小電力無線局の用途 身の周りのワイヤレス通信に数多く利用されている Appendix 微弱無線の大きな落とし穴 微弱無線に許される電界強度を守るのは意外と難しい 第2章 しくみと法令について詳述する 小電力データ通信システムの基礎 2-1 小電力データ通信システムとは 高速ディジタル時代にマッチした通信方式について解説する 2-2 無線LAN,Bluetooth,IEEE 802.15.4 36(ZigBeeの物理層)の通信方式 小電力無線を利用しているシステムについて 2-3 無線設備規則 第49条の20(小電力データ通信システムの無線局の無線設備)の解説 法令の条文をよく理解して,遵守すれば電波法を味方に付けることができる Supplement Bluetoothの巧妙な通信方法について 進化する近距離通信のしくみと規格を見てみよう 第3章 小電力無線機に必要な技適マークの取得プロセスと勘所 無線機の技術基準適合証明の取得への道のり 3-1 技術基準適合証明の取得はそう難しくない 申請書の作成とハードウェアの準備が必要 3-2 申請書作成の次はハードウェア検査にのぞむ 検査方法資料を熟読して,検査中に手際良くハードの設定が切り替えられるようにしておく 3-3 量産には工事設計認証が必要 確認方法書が申請書類に加わるのでこの作成がポイント ◆実践編 第3部 無線機製作の注意点 第1章 無線機の設計の基本事項について確認する 無線機の設計は難しい? 1-1 無線回路の設計方法 ちょっとしたコツが設計の上達につながる 1-2 遠くに電波を飛ばすためには? ブロックごとにそれぞれの設計ノウハウがある 第2章 通信距離が数十kmの無線LANから数mの微弱無線まで 低コストで無線データ通信を実現するには 2-1 無線機器を手間をかけずに低コストで作る 無線モジュールを利用して免許のいらない無線局を作る 2-2 無線ICや無線モジュールをどうやって選ぶか 用途に合わせてインターフェース/プロトコル(通信速度/通信距離/信頼性)など選択の要素は沢山ある 2-3 ICかそれとも無線モジュールか 開発コストや規格によって分類整理して検討する 2-4 無線の特徴を理解して仕様を決める必要がある データ伝送速度や必要距離によって,相反する伝送速度と通信距離を最適に選ぶことが必要 2-5 信頼性の高い無線システムを作るには 高信頼化には通信障害への対応だけでなくバックアップ回線が必要なこともある 第3章 高周波基板設計のポイントについて整理し,具体例を示す 基板レイアウトの注意点 3-1 高周波回路のパターン設計で考慮する点 部品配置とパターニングの方法についてデータを示しながら注意点を総ざらいする 3-2 2.4GHz帯無線用RFICのパターン例 RFICの具体的なフロントエンド部の回路を示し,その参考パターンについて検討する 第4章 低消費電力設計に使われるスイッチング・レギュレータ使用上のポイント 電源設計の注意事項 4-1 電源を侮らないで 無線回路に与える電源の特性について考察し,その回避方法について述べる 4-2 無線回路用電源の特徴 省電力化や小型化に伴い,無線回路に使われるようになったスイッチング・レギュレータには電圧安定性と低ノイズが要求される 4-3 スイッチング・レギュレータの設計は難しい? 設計にはメーカから無償提供されるシミュレータを利用するとよい 4-4 出力電圧の安定性と無線特性 IP3などの特性に影響するので注意が必要 4-5 出力電圧の電源ノイズと無線特性 スイッチング周波数の選択も重要になる 4-6 さらに性能を上げるには メーカの資料に推奨基板レイアウトがあれば参考にする,バイパス・コンデンサには要注意 第5章 送信電力やアンテナについて知っておこう 安定した通信をするにはどうすればよいか 5-1 市販されている無線機器の通信距離 微弱無線機,特定小電力無線機などがあり,大きな違いがある 5-2 通信距離に影響するもの 電波伝搬の減衰にはさまざまな原因がある 5-3 理想的な伝搬損失と実際の想定損失は大きな差がある 伝搬損失を計算で見積もるのは難しい,大きめに設定して設計する 5-4 通信距離を伸ばすために 送受信共にアンテナのゲインと指向性に配慮する,ただし送信用はゲイン/輻射レベルの法的規制を遵守する必要がある 5-5 どんなアンテナを選べばよいか 送信用アンテナは電波法で交換できない場合もあるが,受信アンテナには小型で高感度,低コストのものを選ぶ 5-6 アンテナの性能とコスト 通信距離が短ければモノポールやダイポールで十分だが,高性能のものはコストがかかる 5-7 アンテナのゲインと指向性 基礎事項としてゲインや指向性について計算方法を含めて理解しておこう 5-8 規定の電界強度になるための送信機出力レベル 微弱送信機を作るのにはアッテネータを利用する 5-9 電界強度と受信電力の関係 受信感度とアンテナのゲインが通信距離を伸ばすポイントであることが分かる 第4部 無線機を作ってみよう 第1章 高周波IC THG4649を使用した微弱無線FMトランスミッタ・モジュールを実験する FMトランスミッタを使ってみる 1-1 高周波ICを使ったFMトランスミッタ THG4649とFMトランスミッタ・モジュールの構成と特徴 1-2 FMトランスミッタを動かしてみる FM信号のしくみと特徴について調べよう 1-3 FM信号の特徴 同じ周波数のFM信号は強い電波のほうが復調される 1-4 アンテナによる通信距離の変化 アンテナには周波数に応じて最適な長さがある 第2章 微弱電波によるワイヤレス・データ通信の実験製作(1) 送信機の製作〜ワイヤレス・モニタ・システムの実験 2-1 高周波回路の製作は敷居が高い? ハードルは多いが越えられる,一つずつ工夫していこう 2-2 送信機の回路と製作法 キーレス・エントリ・システムに使われるMAX1472を使用してASK変調データ送信モジュールを作る 2-3 送信機の応用 ロジックで生成した送信データを光センサの反応によって,電波で送出するシステムを作る 第3章 微弱電波によるワイヤレス・データ通信の実験製作(2) 受信機の製作〜ワイヤレス・モニタ・システムの実験 3-1 ASK変調データを復調する回路を作る受信モジュールの回路 キーレス・エントリ・システムに使われるMAX1470を使用して 3-2 プリント基板を使った製作 BNCコネクタと一体化する基板を製作した 3-3 ピッチ変換基板を利用した製作 プリント基板を作らずに再現良く高周波回路を製作できる 3-4 受信データの処理とEMI対策 ディジタル回路からアナログ回路へのノイズ混入を防ぐことにより受信距離を伸ばすことができる 第4章 スペクトラム拡散,データ伝送速度250kbpsのIEEE 802.15.4規格を使用した小電力通信システム 無線シリアル・ケーブルの製作 4-1 汎用性の高いワイヤレス・データ通信を実現したい 市販無線モジュールを利用してシリアル・ケーブルをワイヤレス化する 4-2 無線モジュールの選択 IEEE 802.15.4規格の高度化小電力データ通信システム・モジュールを使う 4-3 他の機器からの電波のことも考えておく 2.4GHz帯を利用する他の機器とうまく共存するためにチャネル選びは重要 4-4 ハードウェアの仕様 免許なしで使える技適マークの付いたモジュールを選ぶ 4-5 プログラムの作成 エラー訂正や送受信切り替えの工夫が必要 4-6 プログラムを書き込む フリースケールHCS08/HCS12マイコン開発用ツールUSB MULTILINKを使用 4-7 製作した無線シリアル・ケーブルを使ってみる 通常のデータ・ターミナル使用やID変更して複数台を同時に使う,静止画像を転送する,などを試みた 第5章 バッテリで長時間動作する無線監視端末を設置する ZigBeeモジュールを用いたネットワーク構築実験 5-1 ZigBeeがめざすこと ホーム・オートメーションやセキュリティ分野での使用が見込まれている 5-2 屋外利用の実証実験 テーマパークでワイヤレス・ネットワーク構築の実験を行った 5-3 ZigBee規格の特徴 小容量データ通信のワイヤレス・ネットワーク構築に適している 5-4 ZigBeeの応用が期待される分野 センサ・ネットワーク/ホーム・オートメーション/ビル管理システム/自動検針システムなどへの応用が期待されている 5-5 ZigBee規格で決められていること 異なるメーカ間で互換性を取りやすいように細かな階層構造になっている.相互通信を確保するために認証試験が必要 5-6 ZigBeeネットワークの構築実験 評価用スタータ・キットZB24SK-Z2511-01によってZigBeeネットワークを体験してみる 5-7 データや制御信号の送受信実験 ルータやエンド・デバイスからデータを集める方法 |
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