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POWER ELECTRONICS シリーズ高効率に電力を増幅できるパワー・アンプの作り方のすべてD級/ディジタル・アンプの設計と製作【オンデマンド版】
小型化と省エネ化は,現代のパワー・エレクトロニクス分野における最大のテーマでしょう.この二つの課題を克服するには,機器の中でもっとも消費電力の大きいアンプや電源を高効率化する必要があります.しかし,従来のリニア方式アンプは,消費電力が大きい,発熱が大きく大型の放熱器が必要,バッテリのもちが悪いなど,多くの欠点があります.
この欠点を克服する電力増幅回路がD級アンプです.D級アンプは,パワー・デバイスをスイッチング駆動することで,80%を超える高い変換効率を実現します.この技術を利用すれば,放熱器の小型化や長時間のバッテリ動作が可能になるのです. 本書は,D級アンプの設計テクニックと製作事例を集大成したものです.D級増幅段の回路設計法から,LCフィルタ,負帰還技術,市販の制御ICの使い方まで,実践で役に立つ知識を実験を交えながらわかりやすく解説します. 目次
第1章 高効率電力変換技術「D級増幅」の実際 1-1 スイッチング技術の波がオーディオ機器にもやってきた 1-2 D級パワー・アンプの可能性は無限 Column1 世界初のD級HiFiオーディオ・アンプ SONY TA-N88 第2章 D級パワー・アンプを動かそう! 2-1 「増幅」って何? 2-2 リニア・アンプの特徴を見る実験 2-3 D級パワー・アンプを動かしてみよう! 2-4 パワー・トランジスタの電力損失 2-5 オーディオ性能を比較してみよう! 第3章 D級パワー・アンプのしくみと特徴 3-1 放熱の小さいD級パワー・アンプ 3-2 アナログ・アンプと何が違うか 3-3 アナログ・アンプより優れている点と劣っている点 3-4 D級パワー・アンプを構成するために必要な回路 Column2 D級パワー・アンプのゲインの計算方法 第4章 パルス幅変調回路の設計 4-1 PWM回路のひずみと負帰還 4-2 三角波比較方式PWM回路の低ひずみ化の検討 4-3 自励発振型PWM回路で低ひずみ化の検討 4-4 自励発振型PWM回路によるD級アンプの実験 Column3 D級アンプのひずみ性能に大きな影響を及ぼす「デッド・タイム」 第5章 MOSFET駆動回路の設計 5-1 パワーMOSFETの性質を理解しよう 5-2 レベル・シフタの役割と種類 5-3 ゲート・ドライバのあらまし 5-4 D級ドライブ回路が特性の鍵をにぎる 5-4-1 D級出力段のスイッチング波形ひずみは可聴帯域に雑音を生む 5-4-2 出力ひずみに影響を与えるスイッチング波形ひずみのいろいろ 5-5 高速スイッチングのためのゲートのドライブ方法 Column4 VGSが最大定格以内にあるか波形で必ず確認しよう 5-6 実際のゲート・ドライブ回路例 5-7 ゲート駆動IC周辺の回路設計 5-8 パワーMOSFETの選定方法 Column5 スイッチング周波数の限界は? 5-9 パワーMOSFETの損失の計算 Column6 スイッチング損失は搬送周波数に比例する Appendix D級ドライブ回路の実験 第6章 高調波を除去する出力フィルタの設計 6-1 出力フィルタが必要な理由 6-2 PWM信号の高調波成分を詳しく調べる 6-3 出力フィルタを作るときの問題点 6-4 出力フィルタの設計例 6-4-1 周波数特性のタイプと次数 6-4-2 4次バターワース特性LPFを設計する Column7 逆チェビシェフとバターワース,どちらがD級パワー・アンプ 向きか 第7章 LCによる出力フィルタの製作 7-1 D級アンプの出力フィルタに適したインダクタ 7-2 出力フィルタ用インダクタに適した形状や材料 7-2-1 インダクタの形状のいろいろ 7-2-2 コア材のいろいろ 7-3 出力インダクタの設計 7-4 温度上昇の確認 7-5 コンデンサの選び方 第8章 D級パワー・アンプ用電源回路の設計 8-1 電源回路の性能はなぜ重要なのか 8-2 電源-D級出力段-負荷間を行き来するエネルギの流れ 8-3 D級アンプ用電源の容量の見積もり方 Column8 D級アンプの消費電力は1/8定格出力よりバースト出力のときの ほうが大きい 8-4 スイッチング電源はトランス電源より大きな容量が必要 8-5 D級アンプ用の電源に必要な出力容量 Column9 オーディオ・パワーの定義 Appendix 実際のD級アンプ用スイッチング電源 1 ピーク電力に対応する部品選定 2 パルス・トランスT1の設計のポイント 3 チョーク・コイルL1の設計のポイント 4 正負両電源に最適なカップルド・インダクタ 第9章 ディジタル入力D級アンプの信号処理 9-1 ディジタル・オーディオ・データの入/出力形式 9-1-1 ディジタル・オーディオ・データの入力形式 9-1-2 D級パワー・アンプ・ドライバへの出力形式 9-1-3 PCMからPDM/PWMへ変換 9-2 サンプル・レート変換とオーバーサンプリング処理 9-2-1 サンプル・レート変換 9-2-2 オーバーサンプリング処理 9-3 ノイズ・シェーパによる再量子化処理 9-3-1 量子化レベルと量子化ノイズ 9-3-2 再量子化ノイズを抑えるには 9-4 Δ-Σ変調型ノイズ・シェーパ 9-4-1 Δ-Σ変調型ノイズ・シェーパの原理 9-4-2 1次Δ-Σノイズ・シェーパの特性 9-4-3 高次Δ-Σノイズ・シェーパの特性 9-4-4 信号帯域のノイズ特性と零点シフト 9-4-5 発振限界と極シフト 9-5 総合的なノイズ特性と正弦波入力によるシミュレーション 9-5-1 3次ノイズ・シェーパ(32レベルPWM出力,32倍オーバーサンプリング) 9-5-2 5次ノイズ・シェーパ(32レベルPWM出力,16倍オーバーサンプリング) Column10 ノイズ・シェーピングとは 9-5-3 7次ノイズ・シェーパ(2レベルPDM出力,64倍オーバーサンプリング) 9-6 PWMによるひずみ 9-7 ノイズ・シェーパの問題点 Column11 Δ-Σ方式D級アンプとPWM方式D級アンプの違い Appendix 伝達関数のイメージとノイズ・シェーパによるノイズのイメージ 1 z平面での伝達関数のイメージ 2 ノイズ・シェーパによるノイズのイメージ 第10章 D級パワー・アンプの負帰還設計の研究 10-1 負帰還の基本 10-1-1 負帰還アンプの基本構成 10-1-2 負帰還アンプを設計するにはループ・ゲインの周波数特性の理解が大切 Column12 電源かD級アンプのいずれかに負帰還をかける必要がある 10-2 D級アンプと負帰還 10-3 実験用D級パワー・アンプの製作 10-3-1 実験回路のあらまし 10-3-2 回路の説明 10-4 実験機の負帰還をかけないときの基本特性 10-5 負帰還信号を取り出すポイントと特性改善のようす 10-5-1 スイッチング出力段の出力(出力LPFの前)から取り出す 10-5-2 スピーカ端子(出力LPF後)から取り出す 10-6 無帰還と二つの負帰還方式の諸特性を実機で比較する Column13 負帰還の動作イメージ 第11章 汎用ロジックICで作る1W出力のD級パワー・アンプ 11-1 製作するD級パワー・アンプの特徴 11-2 回路の動作原理 11-3 D級パワー・アンプの設計 11-4 出力LCフィルタの設計 11-5 製作したD級アンプの特性と動作波形 第12章 IC 1個とMOSFET 4個で作る簡単パワー・アンプの製作 12-1 NJU8752を使って数十〜数百Wのアンプを作る 12-2 回路をシンプルに構成するための工夫 12-3 設計のポイント 12-4 製作したD級パワー・アンプの動作波形 Column14 ワンチップで作れる20W×2ステレオ・パワー・アンプ Appendix D級パワー・アンプ用ICの種類と適材適所 第13章 100W出力の本格パワー・アンプの製作 13-1 100WモノラルD級パワー・アンプの回路構成 13-2 部品の選択 13-3 周波数特性とひずみ率 第14章 フル・ブリッジ出力タイプのD級アンプの実験 14-1 HIP4080Aの特徴と構成 14-2 汎用ゲート・ドライバHIP4080Aを使ったD級パワー・アンプ 14-3 D級パワー・アンプに必要な回路技術 Column15 出力ローパス・フィルタの設計 14-4 HIP4080A D級パワー・アンプ評価ボードの特性 第15章 ピエゾ・スピーカ用D級パワー・アンプの設計 15-1 ピエゾ・スピーカの特徴 15-2 ピエゾ・スピーカとD級パワー・アンプの相性 15-3 ピエゾ・スピーカ駆動用D級パワー・アンプの設計 Column16 実際の音圧と人が感じる音の大きさの関係 第16章 D級パワー・アンプのオーディオ性能の評価法 16-1 1W出力の観測がすべての測定の基本 16-2 基本的な五つの測定項目 16-3 アナログ・アンプとの評価方法の違い |
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