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エレクトロニクス実務シリーズスイッチ/増幅/検波/混合/発振のテクニックを実験解説復刻版 GHz時代の高周波回路設計【オンデマンド版】 数十M〜数百MHzを扱う従来の高周波回路は,カット・アンド・トライを繰り返し,豊富な経験を積んだエンジニアが設計する特殊な世界でした.しかし無線LANや携帯電話などの高周波無線システムが普及し,数G〜数十GHzの高性能な超高周波回路の設計技術が強く求められています.実際,高周波回路の知識や設計技術をもつエンジニアは世界中で注目されています.
本書は,高周波信号を扱ううえで身につけておかなければならない基礎知識と,300M〜3GHzの高周波回路の動作原理や設計法を詳解するものです.スイッチ,LNA,フィルタ,検波回路,発振回路,PLLなど,高周波システムに必要な回路を取り上げています.シミュレーションだけでなく,実際に試作して評価するので,設計経験のない人でも超高周波回路の世界を楽しめます. 目次
第1章 ようこそ高周波の世界ヘ! 〜めざせ高周波エンジニア〜 1.1 本書で扱う周波数帯と回路 1.2 高周波回路の設計環境の変化 今も昔も大事なのは「経験」 昔の設計スタイル 今の設計スタイル 1.3 現在の高周波回路設計に広がる弊害 シミュレータを操作できても回路設計はできない 分業化による回路設計力の低下 経験こそすべて 第2章 高周波の基礎知識 〜高周波信号とうまく付き合うために〜 2.1 信号の波の長さを意識しよう! 1MHzの真空中の1波長は300m 1GHzのプリント基板上の1波長はたったの16cm 2.2 高周波回路は分布定数の目で見る 集中定数とは 分布定数とは…物理的な形の世界 集中定数回路のほうが特殊 2.3 高周波での大事な仕事「伝送線路設計」 伝送線路の電気的特性を表す「特性インピーダンス」 高周波で使う伝送線路 2.4 分布定数と集中定数で作る高周波回路の違い 回路の違い 分布定数BEFの動作 通過特性 2.5 高周波では電圧や電流より電力が扱いやすい Sパラメータのあらまし コラム マイクロストリップ・ラインを集中定数の目で見る 実際の高周波デバイスのデータシートに見るSパラメータ 2.6 インピーダンスのことならスミス・チャートにおまかせ スミス・チャートのお手並拝見 スミス・チャートにインピーダンスをプロットしてみよう 素子や伝送線路の追加とスミス・チャート上のインピーダンス軌跡 コラム アドミタンス・チャートとイミタンス・チャートの使い分け 2.7 高周波信号を効率良く伝えるテクニック「マッチング」 抵抗を使ったマッチングは禁物 マッチングの例〜その(1)〜 マッチングの例〜その(2)〜 マッチング回路の構成による入力インピーダンス特性の違い 実際の部品を使った現実的なマッチング回路 2.8 実際の受動部品の高周波インピーダンス 理想と現実の違い 実際のインダクタのインピーダンス周波数特性 2.9 高周波回路の性能を引き出すプリント基板設計 高周波回路用プリント基板の基礎知識 プリント・パターン幅の精度と特性インピーダンスのばらつき プリント・パターンの「曲げ」が特性インピーダンスに与える影響 隣接するグラウンド・パターンが信号パターンに与える影響 隣接する信号パターンは結合し影響し合う 第3章 スイッチの設計と製作 〜信号の流れを制御するテクニック〜 3.1 高周波スイッチに要求される役割と性能 スイッチの役割 スイッチに要求される性能 3.2 スイッチの種類と選択 機械式か電子式か 汎用か専用か 単極双投型か単極単投型か 3.3 高周波スイッチに使える半導体デバイス PINダイオード MESFET 3.4 PINダイオードのスイッチ素子としての特性を見る実験 PINダイオードHVC131で実験 順方向インピーダンスは電流依存性が高く周波数依存性が低い 逆方向インピーダンスは周波数が高くなるほど低くなる 3.5 スイッチの基本型「SPSTスイッチ」の種類と特性 2種類のSPSTスイッチ SPSTスイッチの挿入損失とアイソレーション特性 3.6 SPDTスイッチの種類と動作 シリーズ型とシャント型の組み合わせ 二つのシリーズ型の組み合わせ 3.7 試作するSPDTスイッチのシミュレーションによる特性解析 SPDTスイッチの仕様 試作するSPDTスイッチで得られそうな高周波特性 アイソレーション特性の改善 コラム 高周波回路用シミュレータ 3.8 SPDTスイッチの試作 準備する道具と部品 プリント基板の製作 プリント・パターンの幅 部品を実装する 仕上げ 3.9 試作したSPDTスイッチ基板の初期特性と調整 測定方法 無調整時の性能 定数を調整してアイソレーションとVSWR を最適化する 3.10 試作前のシミュレーション予想と評価結果の違いの原因 コラム お勧めの良書 プリント・パターンもシミュレーション回路に入れる必要があった PINダイオードの等価回路の定数が最適でなかった コラム PINダイオードのバイアス回路 第4章 ロー・ノイズ・アンプの設計と製作 〜微小な信号を増幅するテクニック〜 4.1 LNAの役割 4.2 雑音は小さいほど,ゲインは大きいほど良い 雑音の大きさを表すパラメータ「雑音指数」 LNAの雑音指数はシステム全体の雑音特性に大きな影響を与える 2個のLNAをシリーズ接続したときの回路全体の雑音指数 4.3 LNA設計時にポイントになるその他のパラメータ 入力レベル範囲 入出力VSWR と雑音特性および安定度の関係 発振に対する安定性 4.4 LNAに使える半導体デバイス MMIC MGA-87563 HEMT ATF-35143 4.5 LNAのシミュレーションによる特性解析 MGA-87563を使ったLNAのシミュレーション ATF-35143を使ったLNAのシミュレーション 4.6 MMIC MGA-87563を使ったLNAの製作 仕様と回路の説明 評価時のチェック・ポイント 初期性能 特性の改善 試作前のシミュレーション予想と評価結果の比較 4.7 HEMT ATF-35143を使ったLNAの製作 仕様と回路の説明 評価時のチェック・ポイント 初期性能 コラム お勧めの良書 特性の改善 試作前のシミュレーション予想と評価結果の比較 コラム パワー・アンプの豆知識 第5章 ミキサの設計と製作 〜周波数を上げたり下げたりするテクニック〜 5.1 ミキサの役割 送信回路におけるミキサの役割 受信回路におけるミキサの役割 どうして周波数を変換する必要があるのか? 5.2 周波数変換の原理と実際 周波数の異なる信号を掛け合わせると別の周波数成分が生まれる 送受信回路における働きを見てみよう 5.3 ミキサの種類と特徴 受動部品だけで構成されるパッシブ・ミキサ 増幅素子で構成されるアクイティブ・ミキサ 5.4 DBMの動作を理解しよう 三つの動作モード コラム 2種類のDBM…どこが違う? 新しい周波数成分が発生するしくみ アップ・コンバートもできる 5.5 DBMによるダウン・コンバートの実験 LO信号の周波数を2200MHzに設定した場合 LO信号の周波数を2600MHzに設定した場合 実験の考察 5.6 DBMによるアップ・コンバートの実験 LO信号の周波数を2200MHzに設定した場合 コラム IF信号を出力させる為のRF信号周波数「イメージ周波数」 LO信号の周波数を2600MHzに設定した場合 5.7 実際のアクティブ・ミキサを見てみよう IC化が進むアクティブ・ミキサ ダウン・コンバート用MMIC IAM91563 移動体通信用のアクティブ・ミキサICμPC2757T 5.8 アンプの非線形動作による周波数変換 出力がひずむ非線形領域で動作させる アンプに高調波を出力させる実験 5.9 アクティブ・ミキサの実験 実験システムのあらまし ダウン・コンバートの実験 アップ・コンバートの実験 コラム お勧めの良書 第6章 フィルタの設計と製作 〜希望の周波数成分を取り出すテクニック〜 6.1 高周波フィルタの種類と役割 受信回路におけるフィルタの役割 送信回路におけるフィルタの役割 フィルタの種類 6.2 BPFの基本は共振回路 共振回路のフィルタとしての動作 L ,C の大きさとBPFの通過特性 複数の共振回路を組み合わせると 6.3 誘電体共振器で作るBPF 外観と構造 BPFとして機能する理由 BPF動作をシミュレーションで確認する 使い物になるように特性を改善する 6.4 マイクロストリップ・ラインで作るBPF 音叉の共鳴動作でイメージできる プリント・パターンの形状と通過特性 6.5 誘電体共振器で作るBPF 誘電体BPFの設計 試作の手順 特性評価と調整 6.6 LC 共振回路で作るBPF ツールを使って簡単設計 試作の手順 特性評価と調整 第7章 検波回路の設計と製作 〜変調信号を復調するテクニック〜 7.1 検波回路のキー・パーツ「ショットキー・バリア・ダイオード」 PN接合型シリコン・ダイオードとの違い コラム お勧めの良書 SBDは抵抗とコンデンサの等価回路で表せる 実際のSBDのIF -VF 特性 7.2 検波回路の種類 4種類の検波回路 前段にインピーダンス整合回路が必要 7.3 SBDで作る検波回路 回路の説明 試作と特性評価 第8章 発振回路の設計と製作 〜発振の原理からVCOの製作まで〜 8.1 発振回路の基礎 なぜ発振するのか? 帰還回路のいろいろ 共振回路のQが大きいほど高い安定度と純度が得られる 8.2 LC 発振回路のいろいろ コルピッツ発振回路とハートレー発振回路 クラップ発振回路 8.3 VCOの基礎知識 VCOに要求される特性 VCOのキー・パーツ「可変容量ダイオード」 8.4 LC共振回路で作るVCO 空芯コイルで作るVCO 終端したマイクロストリップ・ラインで作るVCO λ/4インピーダンス反転回路で作るVCO 誘電体共振器で作るVCO 8.5 SAWデバイスで作るVCO Q の高い共振素子「SAWデバイス」 選択特性の急峻な「SAW共振器」 コラム クラップ発振回路のシミュレーション SAW共振器で作るVCO「VCSO」 第9章 PLLの設計と製作 〜安定した発振信号を得るための制御テクニック〜 9.1 PLLとは…安定度の高い発振器 負帰還技術を利用した安定度の高い発振回路 PLLを構成する回路エレメント GHz帯で使えるPLL IC 9.2 PLLの心臓部ループ・フィルタの設計 オープン・ループ時の伝達特性 ループ・フィルタの追加と発振安定度 ループ・フィルタの定数設計 ωn ,ξとループ特性の関係 ループ・フィルタの二つの回路方式 ループ・フィルタ設計時の三つの心得 コラム ループ帯域とは 9.3 LMX2326TMで作る2.1G〜2.3GHzのPLL PLL IC LMX2326TMの内部回路 ループ・フィルタはメーカが提供する無料ツールで簡単設計 LMX2326TMのパラメータ設定 位相雑音とリファレンス・リークの実測 特性改善と誤動作防止のテクニック 9.4 ループ・フィルタの定数とPLLの基本性能 PLLシミュレータ「Genesis PLLデザイン・ツール」で検証 シミュレーションに必要なパラメータの導出 周波数収束時間/位相雑音/位相余裕の解析結果 ループ・フィルタの改良によるリファレンス・リークの低減 参考・引用文献 索引 |
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