書籍のpp.156-158にある逆数の近似には,この基底関数である式5-Bをそのまま補間関数として使用した場合の内容となっていますので,これがスプライン補間法本来の方法ではないないことにご注意ください.
また,式5-Bを補間関数として使用した場合には,誤差が一様減少する逆数関数に似た傾向となりますので,誤差をより小さくするために,テーブルの値に区間ごとに異なる補正(オフセット)をかけてあります.図5-17に示されている誤差の特性はその結果によるものです.書籍の記述中には,このことが明記されていませんので,こちらもご注意ください.
なお,スプライン補間法の理解には,Design Wave Magazine 2006年8月号の,外村 元伸氏による「キュービック・スプライン補間演算器の設計」の記事をお勧めします.考え方から式の導出までていねいに書かれています.
筆者の配慮の足らない記述により,誤解を与える内容となりましたことをお詫びいたします.