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<取扱い商品>NEO-M8P-2モジュール搭載(RTKエンジン,RAW/RTCM対応),GPS/Beidou対応アンテナ付きトラ技RTKスタータキット基準局用【TGRTK-A】
本キットは,トランジスタ技術2018年1月号特集「地球大実験 ピタリ1cm!新GPS誕生[CD付き]」の連動企画商品です.
スマホや自動車のナビゲーションなど,衛星を使った従来の測位法(単独測位という)の精度は3〜10mです.移動局(車や人)は,高速で地球を周回する複数の衛星との距離を測り,そのデータから自分の位置を割り出しています.移動局だけで測位をするので単独測位と呼びます. 特集で紹介するのは,別途,測位レシーバを地上に固定し,その位置情報(緯度,経度,高度)と受信電波の波長を放送する新しい測位法「RTK(Real-Time Kinematic)」です. 基準局設置にご協力いただける方には,ピンポイントGPSチューナDIPキットAを税込27,000円のところ22,000円に割引きして販売します. TGRTK-A割引商品のご案内(申込書)はこちら 詳細は,トランジスタ技術 特設サイトにてご確認ください. キット付属のアンテナについて
▲測位精度が数cmとなるFix解を短時間で得るにはGPS+BeiDouの選択がお勧め キット付属のアンテナはGPS(米国が管理運営する測位システム)のL1帯の受信周波数 に対応したアンテナです.キットで使う受信モジュール(ユーブロックス社のM8P)は GPS+BeiDouの同時受信,もしくはGPS+GLONASSの同時受信を選択できます.現状では, RTKにおいて水平方向の測位精度が数cmとなるFix解が短時間に得られやすいことから, GPS+BeiDouを選択されることをお勧めします. ▲キット付属のアンテナはRTK測位体験用の入門者向け このGPS+BeiDou受信において,キット付属のGPSのみに対応したアンテナを使うと, BeiDouの受信は可能であるものの,受信感度が約5dBHz低下することが確認されています. この問題は,RTKを体験する用途としては良いものの,仕事で使えるか性能を見極めたい, 周囲に建物や木々の障害物のある受信環境で使いたい場合には,RTK本来の性能を発揮でき ない場合があります(GLONASS受信も同様に対応していません.受信感度の低下や受信でき ない場合があります). ▲短時間で精度の高いFix解を得たい用途には高性能なアンテナを使う 今回のキットでは,まず皆様にRTKを体験してもらうべく,低い価格を実現するため, このアンテナを付属することになりました.本来のRTKの性能を引き出し,短時間で精度の 高いFix解を得るには,受信感度や軸比の性能の高いアンテナを使用することが必要です. 特にローコスト受信機では,その性能を左右する大きな要素の一つになります. まずは,周囲に障害物が少ない環境でキット付属のアンテナを試して頂き,BeiDouの受信 感度を確認した上で,次のステップとして,性能の高いアンテナの購入をご検討いただければ 幸いです. ▲高性能なアンテナの情報は本誌2018年1月号の特設Webサイトで紹介 アンテナは世界中のメーカから様々な機種が販売されています.どのアンテナの性能が高い のか性能表を見ただけではわかりません. そこで,2018年1月号のサポート・サイト(https://toragi.cqpub.co.jp/tabid/865/Default.aspx) において,定評のある低価格アンテナをご紹介させていただきます.これは先人達が人柱になって 評価してきた成果でもあります.もっと安くて性能の良いアンテナがあるかも知れません. そのような情報がありましたら教えて下さい.評価した上で必要に応じてご紹介いたします. 理論精度2mm!新測位技術 RTKを試せる ▲従来法の測位精度 従来の測位法では,移動局の受信機は衛星が放送する1.023MHzのコードを観測します.1コード長(約300km)は,1023ビット構成されているので,1ビットあたりの長さは約300mです.受信機はこれを1/100に分解して測位します.したがって衛星とアンテナ間の測距精度は数メートル(3〜10m)です. 図1(a)に定点での単独測位の結果(水平方向)を示します.誤差範囲が水平方向に数メートルあります. ▲RTKの測位精度 RTKの受信機は,約1.5GHzの搬送波を直接観測します.1波長(約19cm)の1/100の分解能をもっているため,約2mmの精度で測距できます. 図1(b)に示すように,RTK測位の精度は,水平方向に数センチ・メートルです. 図1(a) 図1(b) RTKモジュール1個で1cm測位を初体験 図2に,1cm測位技術 RTKのミニマムな実験環境を示します.用意するものは次の三つです. (1)トラ技RTK測位スタータキット基準局用 TGRTK-A (2)トランジスタ技術2018年1月号の付録CD-ROM 付録CD-ROMのコンテンツはこちらを参照してください (3)WindowsパソコンまたはLinuxパソコン(ラズベリー・パイなど) 1台 図2 全国1cm測位プロジェクトにご協力を! 1cm測位のかぎを握るのは地上基準局です.次の3種類あります. (1)自分専用(本特集ではMy基準局と呼ぶ) (2)企業や大学が公開しているもの(本特集ではオープン基準局と呼ぶ) (3)国土地理院が所有しているもの(全国に1300箇所) 基準局はできるだけ近くにあるほうが,精度が高まります.特に半径10km以内にあれば,数cmの精度が出ます.なお,基準局が200kmほど離れていても30cmほどの精度が出ると言われています. そこでトランジスタ技術編集部では,町に基準局が1つあれば,日本全国で1cm精度のリアルタイム測位が可能になると考えて,「トラ技RTKスタータキット」を開発しました. 基準局設置にご協力いただいた方には,21,600円でご提供いたします. 「トラ技RTKスタータキット」に搭載されているモジュール(NEO-M8P-0とNEO-M8P-2)にはRTK測位エンジンが組み込まれているので,サブGHzやLTEなどの無線通信機能を足せば,パソコン・レスのRTKエンベデッド・マシンを作ることができます. ●公開ずみの基準局一覧 図3 RTK測位のメカニズム RTK測位では,座標がわかっている場所に,1台の受信機(基準局という)とアンテナを固定設置し,移動体(移動局という)にも受信機とアンテナを搭載します.基準局と受信機で得た計測データ(搬送波の位相など)からリアルタイムに現在位置を計算します. 図2に示すように,搬送波を観測できる受信機のほか,基準局の観測データを移動局まで送る伝送手段(無線やモバイル・ルータなどによるIP通信)が必要です. RTK測位計算は,RTK測位計算エンジンをもつモジュールやパソコンがあれば可能です. 図4 図4にオープンソースプログラムパッケージRTKLIBを使ったRTK測位に必要な機器構成の一例を示します.オープンソースプログラムとしては,高須知二氏によるRTKLIBが有名です.その測位性能は世界的に評価され市販されている受信機の多くが,その影響を受けています. RTKの応用 1cm精度で測位できるRTK技術は,次のようにすでに応用が始まっています. 図5 図5 地下埋設物可視化システム(AR View(清水建設,菱友システムズ)) 地下に埋設されるガス管や通信ケーブル等を衛星測位(RTK法)と図面情報からARでiPadに表示するシステム.都市部の掘削工事ではなくてはならない技術になりつつある 図6 図7 災害調査用ヘルメット(中電技術コンサルタント) ヘルメットに装着された高精度衛星測位受信機やビデオ・カメラの情報を,スマートフォンを介して,IP通信やLPWAを切換ながら,逐次,調査情報を本部に伝送する災害調査支援システム 図7 関連商品
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