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POWER ELECTRONICS シリーズシンプルで高信頼!ベクトル制御で力強く,静かに回す高トルク&高速応答!センサレス・モータ制御技術
永久磁石モータを自在に制御するには,モータの回転軸に取り付ける「回転位置センサ」が,本来必要とされます.それをソフトウェアに置き換えて,あたかもセンサが付いているような動きを実現する技術が「センサレス制御」です. センサレス化には多くのメリットがありますが,その反面,制御が複雑であり実現するにはさまざまなノウハウが必要です.本書では,その原理からソフトウェアの構築手法まで,実験を交えて解説します.
目 次
イントロダクション なぜ,センサレスなのか? 第1章 センサレス制御のメリットと用途 〜小型,高信頼,省配線で取り付け容易〜 1-1 センサレス制御の用途 1-2 センサレス制御のメリットとデメリット 1-3 永久磁石モータの用途を広げるセンサレス制御 1-4 永久磁石モータはフィードバック制御で駆動するのが大前提 1-5 センサを使わずにフィードバック制御をかけるのがセンサレス制御 1-6 永久磁石モータに欠かせない2大センサ コラム1-1 センサレス制御技術の初導入は1983年製のルーム・エアコン コラム1-2 推定制御技術「センサレス」はセンサ利用前提の制御工学では扱われてこなかった コラム1-3 業界通!永久磁石モータとブラシレスDC モータの違い 第1部 モータ制御:基本編 第2章 直流モータで実験(1)モータの基本特性 〜電圧と電流のふるまいからモデル作りまで〜 2-1 直流モータの電気回路モデル 2-2 オープン・ループ制御によるファンの駆動実験 2-3 実際に試してみたい人へ!実験キットのサンプル・ソフトウェアの変更方法 2-4 制御信号の大きな流れがパッと分かる早見図「ブロック線図」 コラム2-1 電流プローブは高精度だけど高価!手作りで切り抜ける コラム2-2 モータにつなぐ負荷のいろいろ…センサレス制御に適した負荷とは? 第3章 直流モータで実験(2)回転速度センサ付き/センサレスの特性 〜ソフトウェア推定器によるフィードバッグ制御の実力をチェック〜 3-1 実験システムの構成 3-2 速度検出器の構成 3-3 電流制御器の構成 3-4 速度推定器と速度制御器の構成 3-5 速度センサレス制御の実験結果 コラム3-1 お話「古典制御と現代制御」 コラム3-2 位置,速度,トルク…多重フィードバック・ループ制御はメリット多し 第4章 永久磁石モータの120°通電制御の実験(1)センサ付き 〜簡便でオーソドックスな永久磁石モータの回転速度制御〜 4-1 120°通電制御の原理 4-2 120°通電制御の構成 4-3 制御ソフトウェアの構成 4-4 実験用負荷装置の製作 4-5 実験結果 コラム4-1 モータの極数と回転速度と駆動周波数の関係 コラム4-2 120°通電制御は寿命を短くする「ブラシ」を不要にする技術 コラム4-3 センサレス・モータはエアコンや冷蔵庫の圧縮機駆動に利用されている コラム4-4 ソフトウェア実行中にメモリ値をリアルタイムに確認!1万円オンチップ・デバッキング・エミュレータ「E1」 コラム4-5 センサレス制御の応用事例「ファン・モータ」 コラム4-6 永久磁石モータの欠点「コギング・トルク」 第5章 永久磁石モータの120°通電制御の実験(2)センサレス 〜モータの逆起電圧を利用した回転位置の検出〜 5-1 センサ付きからセンサレスへの変更点 5-2 センサレス120°通電の原理と構成 5-3 起動時の制御方法 5-4 制御ソフトウェアの構成 5-5 実験結果 コラム5-1 開放相コイルの端子電圧を検出する4方式 コラム5-2 センサレス制御の応用事例「ハード・ディスク・ドライブ」 第2部 無駄なくトルクを発生するベクトル制御:理論編 第6章 ベクトル制御の原理 〜電力を動力に理想的に変換する技術〜 6-1 [原理(1)]いかなる条件でもフレミング左手の法則を保つ 6-2 [原理(2)]誘起電圧とバランスを取るように電圧を制御する 6-3 ベクトル制御と呼ばれる理由 コラム6-1 産業分野におけるセンサレス制御の歩み 第7章 ベクトル制御に不可欠な「座標変換」 〜d軸とq軸上の二つの直流量で3相駆動信号を操る〜 7-1 マイコン内部の仮想世界「回転座標系」 7-2 回転座標から交流電流を観測する 7-3 3相交流からdq 座標軸への変換 コラム7-1 マイコンのプログラムはdq軸に変換されたモータの等価モデルを制御するように書く コラム7-2 突極モータと非突極モータのリラクタンス・トルク コラム7-3 二つの位相情報θdcとθdvV 第8章 モータを駆動するインバータのPWM制御技術 〜スイッチング回路で正弦波を出力するPWMと電源電圧を100%利用する変調レンジ拡張技術〜 8-1 スイッチング回路で正弦波を生成するPWM変調技術 8-2 変調レンジを拡大して電源電圧を100%利用する 8-5 スイッチング損失を減らせる2相変調方式 コラム8-1 鉄道車両におけるセンサレス制御 コラム8-2 マイコンの高性能化とベクトル制御 第3部 センサ付き/センサレス・ベクトル制御:実践編 第9章 ホールIC位置センサ付きベクトル制御 〜低分解能位置センサを使いこなす「補間」と「PLL」の技術〜 9-1 センサ付きベクトル制御の構成 9-2 ホールIC 位置センサによる回転子位置検出方法(1)「60°線形補間」 9-3 ホールIC位置センサによる回転子位置検出方法(2)「PLL制御補間」 9-4 ソフトウェア構成 9-5 実験結果(1)定常特性 9-6 実験結果(2)過渡特性 コラム9-1 フィードバッグ・ループをもつ制御器の安定度と応答性能のチューニングに使える「ボード線図」 コラム9-2 ホール・センサの位相を自動測定! マイコンのインプット・キャプチャ機能 コラム9-3 多極化するほど位置センサの取り付け精度が重要になる コラム9-4 速度制御器の積分ゲインを上げると負荷が変動したときの 応答の乱れを小さくできる 第10章 位置センサレス・ベクトル制御 〜位置センサを使わない位置推定技術〜 10-1 センサレス・ベクトル制御の構成 10-2 回転子の位置推定原理 10-3 起動時の制御の方法 10-4 ソフトウェアの構成 10-5 実験結果(1)起動時の特性 10-6 実験結果(2)定常特性と過渡特性 コラム10-1 どう違う?起動時の同期駆動と定常回転時のベクトル制御 コラム10-2 より高精度に! いろんなモータに! 改良版センサレス制御技術 第11章 位置センサも相電流センサもないレス&レス制御 〜ハードウェアを極限までシンプル化〜 11-1 究極のセンサレス制御「レス&レス制御」誕生の歴史 11-2 レス& レス制御の原理 11-3 直流母線電流から三つの相電流情報を得る 11-4 確実に電流を検出するパルス・シフト法 11-5 ソフトウェア構成 11-6 実験結果 11-7 実験用マイコン・ログラム コラム11-1 マイコン様々!レス&レス制御実用化の立役者 コラム11-2 3シャント方式を採用しているトラ技実験キットの相電流読み込み動作 コラム11-3 一石二鳥! コストを上げずに性能を上げる 第12章 インバータの波形を美しくするデッド・タイム補償 〜電流の極性で変化する電圧誤差をソフトウェアで補償する技術〜 12-1 デッド・タイム補償前と補償後の波形 12-2 ひずみの原因はデッド・タイム 12-3 デッド・タイムの補償方法 12-4 実験結果 コラム12-1 デッド・タイム補償ではパルス・シフトによるひずみは改善できない コラム12-2 デッド・タイムによる誤差電圧をマイコンのタイマで測定! さらに低ひずみに 第13章 ロータの位置を推定し難い低速域でのセンサレス制御 〜センサレスの最大の弱点を克服する〜 13-1 センサレス制御は起動がもたつく 13-2 (1)停止域でロータの位置を高速推定する実用化技術 13-3 (2)低速域からセンサレス制御する実用技術 コラム13-1 非線形化が進む高性能モータとモデル表現への挑戦 Appendix 実験キットと付属CD-ROMの収録内容 |
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